2016.11.16号
「ニュースとその感度」

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        「目指せ!購買改革!!」     
      〜調達購買改革最前線〜
─────────────────────────── 2016. 11. 16 ─-

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☆今週のメッセージ「ニュースとその感度」
☆2016年下期の「調達・購買人材向けトレーニングセミナー」の日程のお知らせ

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■ 今週のメッセージ「ニュースとその感度」
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最近、調達購買関連のニュースがまた増えてきました。

例えばキリンビバレッジとコカ・コーラの物流・調達面での提携交渉が行われている件。
P社の海外で接待を受けた事により90人を超える社員の社内処分の発表。下請法の
50年ぶりの見直し。日産自動車の三菱自動車に対する資本投下とルノー・日産アライ
アンスへの参加の件など。

いいニュースも悪いニュースもあります。

いずれにしても初歩的なことから言いますと、まずはこういう(少なくとも調達購買関連の)
ニュースに対するアンテナを皆さんは高くしておくべきです。例えば下請法の改正に
ついてですが、どのような改正が行われるのか、直ぐに言える方がどれ位いらっしゃる
でしょうか。調達購買部門に働くものとして少なくとも下請法に関しては社内の啓蒙役に
ならなければならないのですから、知っていて当たり前です。

中堅バイヤーであればこういうニュースを自らの業務や仕事に役立てていくことが望ま
しいでしょう。多くの場合、ニュースはその時点では(大きく)取上げられますが、その後
どうなったかについては殆ど報道されません。しかしニュースで何らかの企業の活動が
取上げられるということは何らかの意味や意義がある訳ですし、リリースやニュースを
リークした側の意図もあるのでしょう。このようなニュースの背後にどのような真実や
深層があるのか考えてみたり、その活動が将来どのような決幕を迎えるのか、などを
想像してみることには意味があります。もっと言えば、ニュースから自分の業務や仕事
につなげて考える、アクションにつなげていくことが求められるのです。

例えばキリンとコカ・コーラの共同調達の件。共同調達は様々な形態がありますが、私が
知る限り上手く行ってる事例はあまり多くはありません。だからと言って否定的になる
必要もないのです。何故なら上手く行ってる事例もあるから。上手く行ってる事例の
共通項はトップダウンかリーダー役が存在することだと私は考えています。

そういう点から今回のニュースをどう読み解けばよいでしょうか。コカ・コーラは元々フラン
チャイズ制であり、ボトラー間の共同調達は進めたくても地場サプライヤとの取引を重視
することなどから中々上手くいかなった時期があったと聞いています。しかし、ボトラーの
統合を繰り返し、今ではコカ・コーラウエストとコカ・コーライーストジャパンの2大ボトラー
となり、来春にはウエストとイーストジャパンの2大ボトラーが統合することが決まって
います。また、新会社には米国のTCCC(The Coca Cola Company)が出資することが
決まっているようです。

米国企業にとって集中調達・共同調達は当り前のスキーム。ボトラー商売は地場産業
であり、互恵の塊りとも言えますが、それに対しコカ・コーラ側が米国的なトップダウンで
リーダー役となり、両社の共同調達を進めていくことも考えられるでしょう。
また、報道によると今回の件はキリンHDが提携交渉をしていることを認めているようです。
キリンは元々近畿コカ・コーラの大株主であり、現在もコカ・コーラウエストの社長は近畿
コカ出身の方です。キリンは現在はウエスト社の株主として名前は出てきませんが、
ウエストの社長とキリンHDはかなり近い立場の方がいらっしゃるのではないか、と想定
されます。そうするとリードするのはコカ・コーラよりもむしろキリン側かもしれません。

いずれにしてもトップダウンないしリーダー役の存在が上手く機能すれば共同調達の
成功事例として将来紹介されるようなスキームになる可能性があるでしょう。
今後はこういった共同調達を見据えた提携のケースが増えてくるのは間違いありません。
このようなニュースや事例から自社のユーザーマネジメントや集中購買推進にもヒントが
隠されているでしょう。

P社のニュースからは何を考えるべきでしょうか。

最近は多くの企業で接待は原則禁止となっています(いると思います)。しかしその実態
は把握されていません。実際にバイヤーの声を聞くと日本国内はともかく中国などの文化
が異なる国では一緒に宴席を設けないと仕事にならないという声も多く聞かれます。
そうすると当然ながら例外が多くなります。P社でも詳細は不明ですが、ホームページなど
を閲覧した限りでは接待禁止というのが基本ルールとして明示されていたのでしょう。
例外が多いとしても許可すべき例外と許可できない例外をどのように切り分けていたのか
その基準があったのか、なかったのか、それとも一切禁止だったのか、興味があるところ
です。これは他の企業やバイヤーにとっても興味がある点でしょう。

また自社としてどのような対応をすべきなのかも検討すべきです。接待に関するルールに
ついては購買ネットワーク会等でも何度か話題になったことはありますが、どういう業界で
どのようなルールが一般的である、等の情報は殆ど共有されていません。どういうルール
ややり方がスタンダードなのかが判っていないのが実情ではないでしょうか。

そもそも今回のP社のニュースソースは同社の広報からというように書かれています。これ
も興味深い点です。どんな企業も自社の不祥事などはできれば隠したがるのでしょう。
それを敢えて公開し「便宜供与などの不正は見つかっていない」というのはやや不思議な
感じがします。(様々な穿った見方もできます)

このように様々な疑問がでてきますが、結論的に言うと日本企業の調達購買部門の接待
の実態について、そもそも理解できてないなと、言うことなのでしょう。

そこで、今回は改めてこのタブーとも言える「接待・贈答の現状について」アンケート調査
をします。

−−−−緊急アンケート調査!!−−−−−−−−−

「調達購買部門の接待・贈答についてのアンケート」
https://questant.jp/q/koubai

皆様のご協力をお願い申し上げます。
(御社名、お名前等のご記入は任意です)

よろしくご協力の程お願い申し上げます。

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当メルマガでご意見、ご質問、ご要望などございましたら
info-ag@agile-associates.comまでご連絡ください。
遅くなるかもしれませんが、必ず私(野町)からご連絡させていただきます。
よろしくお願い申し上げます。

(野町 直弘)

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■ 「調達・購買人材向けトレーニングセミナー」日程のお知らせ
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2016年下期(9月-2017/3月)の「調達・購買トレーニング・セミナー」の開催日程を
お知らせいたします。
http://www.agile-associates.com/2016/08/20162016920173.html
お早目のお申し込みをお待ちしております。

【基礎セミナー】
  『調達・購買業務基礎』
      2016年 11月18日(金)
      2017年  3月17日(金)    
  お申込・詳細はこちら
  http://www.agile-associates.com/train/train.html
  「アジルアソシエイツの名物セミナーです。
   購買担当者としての心構えから技法・手法の基礎を学べます!」
     
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     2017年 1月20日(金)
  お申込・詳細はこちら
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  「他にはない間接材購買に特化したセミナーです。」

詳細はトレーニング・セミナーページまで
  http://www.agile-associates.com/train/train.html

【現場学セミナー】
  『調達・購買部門改革推進者』
     2016年12月15日(木)
  お申込・詳細はこちら
  http://www.agile-associates.com/train/train.html

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  ご要望により新しいプログラムを作りました。
     2017年 2月10日(金)
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  『コスト削減手法と戦略ソーシング』
     2017年 2月16日(木)
  お申込・詳細はこちら
  http://www.agile-associates.com/train/train.html

  『経費削減・間接材購買業務改革』
     2017年 3月 9日(木)
  お申込・詳細はこちら
  http://www.agile-associates.com/train/train.html

詳細はトレーニング・セミナーページまで

会場は全て東京23区内(新宿または東京駅近辺)を予定しています。

ぜひともご参加ご検討ください。

どのようなセミナーが自社や自社のバイヤーに向いているか、不明な方はお問合せください。
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企業の個別研修もお引き受けします。
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