2013.5.14号
「中途半端なトップダウンはやめなさい」

アジルアソシエイツでは、メールマガジン「目指せ!購買改革!!」を発行中(隔週/無料)です。ぜひお申込下さい。
メールマガジンの新規購読申込のページへ

このメールは、アジル アソシエイツのお客様、
アジルアソシエイツが講演するセミナーにお越し頂いた方々、
その他の機会に名刺交換をさせて頂いた方々にお送りしています。

──────────────────────────────────
        「目指せ!購買改革!!」     
      〜調達購買改革最前線〜
─────────────────────────── 2013.05.14 ─

┏┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
◆┃ INDEX
┗┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
☆今週のメッセージ「中途半端なトップダウンはやめなさい」
☆「調達・購買人材向けトレーニングセミナー」のお知らせ

□■………………………………………………………………………………………
■ 今週のメッセージ「中途半端なトップダウンはやめなさい」
□ 
■□………………………………………………………………………………………

業務改革を進める上でいくつかの欠かせない要素があります。
以前このメルマガでも書きましたがその一つは「業務改革リーダーの存在」です。
業務改革リーダーは「信念と情熱」を持っています。短期的な視点だけでなく
中長期的な視点から会社の成長や体質強化を目指す、それを実現することに
信念を持っています。また、改革にかける情熱も相当なものです。
企業体質の改革を順次行っていくシナリオを頭の中に描いています。

最近それに加えて感じる場面が増えているのはやはりトップのリーダーシップです。
「うちはトップダウンは機能しないから。」と多くの企業の方がおっしゃいます。
しかし私にはそれが自分が改革できない言い訳にしているとしか思えないことも
少なくありません。
特に「集中購買の推進」「開発購買の推進」は社内の多くの関連部署を巻き込み
推進する必要があります。このような改革については「人員を増強し体制を整え」
「プロセスを整備しルールを作り」、「それを守らせる」ことを一気呵成にトップダウン
で推進することが一番の早道であると言えます。
多くの企業では「そんなことは無理」という状況でしょう。次善の策はあるかも
しれません。しかし結果的に投資対効果が上がりやすいのは、このような
一気呵成方式での推進であることは間違いありません。

先日ある企業で集中購買推進についての相談を受けました。その企業も事業部が
強く基本分散購買であるものの、今まではできるところから集中購買を進めて
きました。トップからは「集中購買をもっと進めなさい」という指示はあるものの
強力なトップダウンは期待できないとのことです。一方で集中購買を進めると
どの程度のコスト削減機会が望まれるのか、ということをトップから打診
されているようです。
私はこれは極めて中途半端なトップダウンだと考えます。
トップは「これ位の効果が見込めるのであればこうしなさい」ではなく
「これ位の効果を上げるためにはどうすればよいか、考え推進しなさい。」
でなければならないのです。
そのために必要な施策があれば「人を増強したり」「制約を排除したり」する
のが正にトップの仕事なのです。
中途半端なトップダウンは業務改革の妨げになるだけでなく現場のやる気を
失わせることにもつながります。また、やる気ある業務改革リーダーを潰す
ことにもつながります。様々な弊害につながるのです。

一方最近それとは対照的なトップの話を改めて聞く機会もありました。
一社はN自動車です。N自動車では経営危機を通じてカリスマ経営者が
トップに就任しました。彼がやったことの一つが購買部門の地位向上です。
カリスマ経営者は購買部門に対して3つの指示をしたと聞いています。
「購買は社内と取引先の癒着を失くす役割を果たすこと」
「全ての取引先選定の権限は購買が持つこと」「購買は原価低減目標を達成すること」
非常にシンプルです。特に「購買は社内と取引先の癒着を失くすこと」ということは
興味深いです。まさに先日メルマガでも書いた「精神的癒着」の排除そのものです。
またそのために「何か制約があればそれを取り除くのがトップの役割」という
考えを徹底しています。脱系列(実際には意思をもった系列作りですが)もその制約を
取り除く一つの施策でしょう。

もう一社はある大手素材製造企業です。
その企業は「集中化」「標準化」「競争化」というキーワードの元集中購買を推進
しています。その企業では調達部門がトップに部門目標を示した時にトップから
言われたそうです。「何故頂上を目指さないのか?」と。この企業のトップは中間指標
である「集中購買率」や「競争購買率」にこだわったそうです。
最終的な目的はコスト削減ですがこのような中間指標の達成はより重要です。
何故なら仕組みの定着度を測定できるからです。(無論意味のない数値管理は避けるべきです)
米国でもSpend Under Management (管理できている支出)の比率が高い企業
ほど調達・購買の先進企業だと言われています。

このような大所高所からモノが見えるトップは中途半端なトップダウンはしません。
またそのトップに共通した要素は極めてシンプルでわかりやすい考え方や目標を
もっているという点です。
多くの企業が残念な「中途半端なトップダウン」から脱せることを願っています。

当メルマガでご意見、ご質問、ご要望などございましたら
info-ag@agile-associates.comまでご連絡ください。
遅くなるかもしれませんが、必ず私(野町)からご連絡させていただきます。
よろしくお願い申し上げます。

(野町 直弘)