2011.8.15号
「ある購買課長の挑戦/日々心がけていることを整理する」

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        「目指せ!購買改革!!」     
      〜調達購買マネジメント最前線〜
─────────────────────────── 2011.08.15 ─

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 ☆今週のメッセージVol.1「ある購買課長の挑戦」
 ☆今週のメッセージVol.2「日々心がけていることを整理する」
 ☆「調達・購買人材向トレーニングセミナー」のお知らせ
 
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■ 今週のメッセージVol.1「ある購買課長の挑戦」

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夏休みの企業も多いと思います。ので、やや物語調で「とある購買課長」の
サプライヤマネジメントへの挑戦について今週、来週の2回シリーズで
語りたいと思います。肩の力を抜いてお付き合いくだされば幸いです。
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「私はこのプロジェクトに参加することで合併後のトラブルの連続、
大量解雇、責任の押し付け合い、などのどん底から這い上がれました。
最初に『このプロジェクトXに参加してみませんか』とお声掛けいただいた
藤元課長には感謝の気持ちでいっぱいです。。・・
本当に有難うございました。」

ある電子部品製造企業のA専務が涙をこらえながら話をなさった。
一瞬静寂が訪れたがその後会場からは割れんばかりの拍手が響き渡った。

ある冬のことでした。関西のある企業さんより招待され、
私はプロジェクトXの発表会に参加しました。
このプロジェクトXは5年前からスタートした現場改革のプロジェクトです。
発表会には関係会社も含む30社程度の企業から数百人が参加する
年に一度の盛大な成果発表会でだったのです。
その規模感も初めて参加した私を容易に驚かせることにつながりました。

A専務の会社は中堅電子部品製造業であり、約1.5年前にある中堅企業と
ほぼ対等な資本比率で合併され、A専務はとある事業とその事業部の
主力工場の統合に責任を持つ立場でした。

A専務の企業では統合後、統合会社間の文化の違いや生産システム、
生産方式の違いなどから従業員のモチベーションが低下し始めたことから
負の連鎖にはまりました。製品品質はトラブルの連続、品質だけでなく、
生産システムのトラブルによって受注していないものを生産し余剰在庫が
工場内に山のように積まれている。営業や客先からは納期確認の
矢のような催促があり、工場側もその対応に毎日追われるばかり。

また安定生産稼働が依然として確立していないにも関わらず、
期間従業員やパート社員の大量解雇をしなければ企業収益の確保ができず、
涙を流しながら首を切らざるを得ない、そんな毎日でした。
当然のことながら主要得意先からも毎日のように苦情があり、
A専務自身も謝罪に行く毎日でした。

そんなある日A専務が藤元課長の会社を訪れたときに、A専務の話を聞き
藤元課長はこう言ったのです。

「A専務、弊社のプロジェクトXに参加しませんか?
私が今までコンサルタントから伝授された改革ノウハウを使って、
御社のお役にたてるように現場に入ります。弊社のプロジェクトXに
参加した取引先さんはいずれも大きな成果を上げています。
一緒に改革を進めましょう。明日から。」

A専務は唐突なその言葉に驚いた。
何故なら、当然のことながらどのお得意先に行ってもまず言われるのは
苦情と嫌みだったからだ。
藤元課長が口にしたのは、『一緒に改革を進めましょう』だった。
『改革を進めてください』とは良く言われる。
しかし、『一緒に』という言葉はどの企業からも言われたことがなかった。
A専務が藁をも掴む気持ちでこのプロジェクトXを社内でスタート
させたのは言うまでもなかった。

そして一年ほど過ぎた。A専務の企業はプロジェクトXを進めたものの
藤元課長の企業やコンサルタントの審査結果は残念ながら不合格だった。
ただ、社員の目の色は変わった。プロジェクトXを初めて社員の目の色が
生き生きとしてきた。
藤元課長の言っていた「私が現場に入ります」というのは本当だった。
世界中のどこの会社の購買課長がわざわざ現場に入り込んで意識改革や
生産改革のノウハウ指導をしてくれるだろう。
そんな会社、今まで見たことがない。A専務は本当にプロジェクトXを
推進してよかったと実感した。

そして。。A専務の冒頭の言葉につながったのです。

私は調達・購買分野のコンサルタントをやっている進藤。そもそも購買など
誰も見向きしていなかったころから調達・購買領域は今後ニーズが
広がってくるだろうと思い、その道で約10年がたったところです。
コンサルタントという人種はあまり性格のいい人は多くはいません。
特に他のコンサルタントをほめるような性格の穏やかなコンサルタントを
私は見たことがありません。何故なら私もその一人だからです。

今回の関西企業さんのプロジェクトにもコンサルタントが携わって
いましたが、私ではありませんでした。当然私がコンサルティングで
絡んでいない企業さんのこのような発表会に参加することはまずありません。
もっと言えば性格のよくない多くのコンサルタントはこのような場に
招待されたとしても丁重にお断りするのが、一般的でしょう。

しかし、その私でさえ、このプロジェクトには興味があります。
招待されれば喜んで自腹で出張します。またこのプロジェクトを
進めてきたコンサルタントには敬意を払っています。
また藤元課長初めこの企業の購買部門のメンバーには対しては素直に
その取組みの素晴らしさを認めていますし、多くの企業にこのような
取組みを紹介し、展開したいと考えています。

何故なら、このプロジェクトは私が知る限り、今までにない購買部門を
中心とした画期的な取組みであること、そしてそれは一人の
「とある購買課長」のチャレンジ精神からスタートしたものだったからです。
=次回へ続く=

(野町 直弘)

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■ 今週のメッセージVol.2「日々心がけていることを整理する」

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弊社のメンバーは購買領域に特化したコンサルタントとして、
日々様々な業務に取り組んでいます。
特にプロジェクトでは、日々考え、資料を作り、ミーティングを重ね、
様々な資料を最終化し報告し、終了させているのです。

私もそのように作業をしておりますが、お客様から「作業が早い」と
言われるケースも少なくありません。
お褒め頂くことは大変うれしい事ではありますが、自分自身としては
特別な作業をしているという意識はありません。

本日のメルマガでは、自分が日々行っている事、意識していることを
紹介してみたいと思います。
あくまで私自身を例としてのご紹介となりますが、一例として捕らえて頂き、
ひとつでも参考になれば幸いです。

私自身が常に意識していることが3つあります。
1.最初にアウトプットをイメージし、合意すること
2.徹底的に吸収し、真似ること
3.とにかくスピード感を持ってアウトプットを出すこと

1.については、最初からアウトプットがずれていて
何度も手戻りをした経験は皆様もありませんか?
私は、転職し、今の仕事を始めたときに、アウトプットイメージの
すりあわせができていなくて手戻りになったことが何度もありました。
それ以来、特にアウトプットを意識するようになりました。
もし、双方で合意をしていなければできる限り早い段階でミーティングを
開くなどしてアウトプットのすりあわせをすることを心がけています。


2.については、とにかく周りから吸収することを意識しています。
謙虚になり、自分が使えると思ったもの、例えば資料の作り方、中身、
使えるコンテンツ、周りの発言、プレゼンの方法などなど、
自分が重要だと思うものはメモを取るなり、コピーするなりして
自分のものにしてしまうのです。
そして、完全にコピーするだけでは自分らしさが出ませんので、
自分の言葉で言い換えたり、自分なりに解釈をしてみたり、
見直したりしてみます。これにより周りのものが、自分の言葉や
自分のアウトプットに置き換わり、今後使えるノウハウとして
蓄積していくという考えを持っています。

最後に3.ですが、自分の中ではとにかく短納期を意識しています。
1日、場合によっては1時間程度で何らかのアウトプットを出し、
すぐに関係各位にレビューを求めます。
これにより、初期段階での方向性の差異を防ぐ(修正する)ことができますし、
アウトプットを短時間で出すことで自分の業務スピードは格段に上がります。

またスピードを意識する中では、PCの操作が重要です。
周りのメンバーを見てもそうですが、PCのショートカットやExcelの関数、
その他ソフトを使いこなし、作業効率化を意識しています。
特に、PCのショートカットはどんどん覚えて使いこなすべきです。
ショートカットを使いこなすための書籍などもありますし、
ぜひ覚えてみてください。

上記のように書いてみると、皆様にとっても当たり前のことが多く
含まれているのではないでしょうか。
自分自身でも本メルマガにあたり、改めて整理してみましたが、
特筆することではないように感じています。
が、これらのことを日々意識しながら業務に取り組むことが一番重要な
ポイントなのかも知れません。

皆様もご自分の業務の進め方を振り返ってみてはいかがでしょうか。

(奥田 高太)

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■ ☆「調達・購買人材向けトレーニングセミナー」のお知らせ
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2011年8月,9月の「調達・購買人材向けトレーニングセミナー」の
開催についてご連絡させていただきます。

【基礎セミナー】
 「調達・購買業務基礎」セミナー
  2011年 9月13日(火)
    お申込・詳細はこちら
    http://www.agile-associates.com/training.html

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  2011年 9月16日(金)
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【現場学セミナー】
 「調達・購買人材向け交渉力」セミナー
  2011年 8月30日(火)
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 「実践 海外調達」セミナー
  2011年 9月 6日(火)
    お申込・詳細はこちら
    http://www.agile-associates.com/training.html

 「サプライヤ工場の見方、改善のやり方」セミナー
  2011年 9月 7日(水) <福岡開催>
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  2011年 9月14日(水)
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  2011年 9月 9日(金)
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    http://www.agile-associates.com/training.html

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  2011年 9月21日(水)
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    http://www.agile-associates.com/training.html


皆様のお申込をお待ちしております。

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