2011.1.17号
「タイガーマスク運動とお金の流れ/集中購買化の流れ」
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「目指せ!購買改革!!」
〜調達購買マネジメント最前線〜
─────────────────────────── 2011.01.17 ─
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☆今週のメッセージVol.1「タイガーマスク運動とお金の流れ」
☆今週のメッセージVol.2「集中購買化の流れ」
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■ 今週のメッセージVol.1「タイガーマスク運動とお金の流れ」
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昨年末からタイガーマスクの主人公である伊達直人名義で施設や
児童相談所にランドセルなどの物品を寄付する方が増えています。
このような活動を「タイガーマスク運動」というそうです。
私の世代はタイガーマスク世代です。
子供の頃のヒーローはジャイアント馬場、アントニオ猪木であり、
小学校ではいつもプロレスごっこをしていた世代です。
それもあるのでしょうか、今回の伊達直人騒ぎには共感を覚えます。
また日本人は寄付とか、寄進の文化があまり普及していないと思いますが、
無理をしない新しい寄付の形として定着していくようにも感じます。
私はこのような寄付行為が増えていることと最近の個人の買い物の動向には
つながりがあると考えています。
昨年はエコポイント制度の影響もあり、
自動車、家電の消費が一時的に増えました。しかし、どうでしょうか?
皆さんは今何か欲しいものありますか?
昔のようにお金を貯めてまで買いたいものってありますか?
私は・・正直何も思い浮かびません。
確かに購入のために大きなお金が必要な家位は思い浮かびますが、
車?走ればいいや、エコだったら余計いいかも、
テレビ?映らなくなるらしいから買わなきゃいけないから買うか。
同感ではないでしょうか?
昨年の11月にエコポイントの駆け込み需要で量販店には
客が大勢おしかけ、大混乱になりました。
これは皆が「楽しんで消費していない」証拠ではないでしょうか?
これは以前ほど、消費によってもたらされる満足感やワクワク感が
なくなってきているからなのです。
一方多くの伊達直人さんの寄付は何らかの形で世の中の役に立っています。
「人の役に立つ」寄付は消費ではありませんが有効なお金の使いです。
特にタイガーマスク世代以上の年代の
ある程度何でも欲しいものは持っている世代にとっては
「人の役に立つ」ことをお金をかけてでもやることで、
自らの満足感(効用)につなげているのではないでしょうか?
タイガーマスク運動は寄付行為の一種です。
私は寄付行為というものは新しい消費や所得の再分配の手法として捉え、
お金の流れを活性化するために活用すべきではないかと考えます。
繰返しになりますが、消費自体から得られる効用が減ってきている現在、
お金を払う、ことが何らかの満足度(効用)につながる寄付を
多くの人が制度として活用できればお金が必要なところに
お金を再配分することができるのです。
政府はこれを税金と言う形で所得再分配しています。税金はあくまでも
税金であり、使い道を納税者が直接コントロールすることはできません。
一方で、自分の寄付がこんなところに役に立っている、
こんな人に使われている、例えば児童養護施設だけでなくても、
自分の故郷で子供の頃遊んだ広場の環境整備につかわれている、
でもいいのです。
このように自分のお金がどのように役にたっているのかが分かるだけでも
寄付は爆発的に増加すると私は考えます。
何故なら「人の役に立つ」ことを皆が求めているからです。
このような寄付は所得再分配機能の一部を担います。
税金というと殆ど全ての人がネガティブに反応します。
それであれば所得再分配のために寄付を活用すべきではないかと
考えられないでしょうか?
個人の消費活動と企業の購買活動は目的が大分異なります。
企業活動の目的は利益追求だからです。但し、CSR活動等社会的責任や
環境保護など企業に求められるものも多くなってきました。
目的を特定した財団活動も積極化していく方向ではないかと考えます。
そういう意味では、個人の買い物ほどではありませんが、
寄付や目的を特定した寄進という行為自体はこれからも増えていくでしょうし、
こういう活動を上手く経済活動のお金の流れの活性化につなげていく必要が
あるのではないでしょうか。
(野町 直弘)
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■ 今週のメッセージVol.2「集中購買化の流れ」
□
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先週、三菱重工の資材調達改革の記事が日経新聞に掲載されました。
記事によると、汎用品の資材調達の一本化を行い、
年間100億〜200億円のコスト削減に繋げるというものです。
また、この調達改革に伴い、各拠点で分散していたシステムも
一本化を進めていくとありました。
この記事から私が考えたこと・感じたこと事は大きく3つです。
1.メーカーでの集中購買の流れは止められない。
2.汎用品の集中購買であっても調達額の1%程度のコスト削減が図れるということ。
3.非メーカーでの集中購買はどうなっていくのか?
まず1点目からです。
メーカーでは、事業部間(事業ドメイン間)で作っているものが
異なるなどの理由から、ほぼ各工場ごとの分散購買となっている企業が
少なくありません。今回の三菱重工のように、事業部間(事業ドメイン間)の
シナジーが働きづらいメーカーでは特にそれは顕著だったのではないでしょうか。
しかしながら、分散購買だけでは、グローバルでの競争に生き抜くのは
難しいという判断から進められたことでしょう。
ただ、記事にもあった通り、三菱重工では、全てを集中購買するのではなく、
特殊部品は分散購買、汎用部品は集中購買と使い分けていきます。
このように企業にあった集中購買の仕組みが大切なのでしょう。
調達・購買分野では自動車業界が進んでいるというのは良く知られた事実です。
しかしながら、リーマンショック以降、ソニー、東芝、日立、
そして三菱重工など、日本の名だたる企業が調達改革に取り組んでいます。
自動車業界に徐々に肩を並べるような企業も少なくないのではないでしょうか。
また、これらの企業の動向やグローバル競争を考慮すると、
企業規模・業種を問わず、メーカーでの集中購買の流れは
今後止められる事はないでしょう。
次に2点目です。
記事では、特殊品を含めて9000億のうち、汎用品3000億がターゲットとなる。
そして、その汎用品で100億〜200億円のコスト削減を見込んでいるとありました。
言い換えれば、調達額全体の約1%のコスト削減が図れると
見込んでいる事になります。特に集中購買が進んでいない企業は
企業はここの数字に注目すべきです。
言い換えれば、ねじ・潤滑油など通常の購買で軽視されがちな汎用品であっても、
集中購買を図る事で、1%程度のコスト削減の可能性が
残されているといえるのではないでしょうか。
確かに削減効果については、企業規模もありますし、工場の数、分散度など、
一概にいえるものではないと思います。
が、この記事は、汎用品のような全国規模での集中購買がしやすいアイテムを
集中購買することでの効果・必要性について気づきをあたえるものであると
感じています。
そして、3点目。
「非メーカーでの集中購買・調達改革はどうなっていくのか?」という点。
2008年度、2009年はコスト削減・経費削減のトレンドが続いていました。
そして2010年以降も含めて、グローバル競争にさらされるメーカーは
競争力強化の為に、集中購買を始めとした調達改革を進めている企業は多いです。
では、メーカー以外の企業ではどうなるのでしょうか。
私見にはなりますが、「すぐには進みづらい」と考えています。
理由は、「経営層が必要性に気づいていない企業が多い」ためです。
必要性を感じた企業であれば、自社の状況を加味しながら、
集中購買や調達改革を進めるはずです。
しかしながら、必要性に気づいていない企業は何らかの気付きがない限り、
これらの活動を進めることにつながりません。
逆にいえば、気付きを与えることが一番必要なことでしょう。
このような企業に気付きを与えることが「調達購買改革パートナー」を
キャッチフレーズとする弊社(アジルアソシエイツ)にとって
最も重要な事なのかもしれません。
(奥田 高太)
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