2009.5.22号
「見える化/購買部員のキャリア形成/調達・購買界の交流会のご案内」

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アジルアソシエイツが講演するセミナーにお越し頂いた方々、
その他の機会に名刺交換をさせて頂いた方々にお送りしています。

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        「目指せ!購買改革!!」     
      〜調達購買マネジメント最前線〜
──────────────────────── 2009.05.22 ───

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  ☆日本最大の調達・購買界の交流会「バイヤーズハブ」のご案内
  ☆今週のメッセージVol.1「見える化」
  ☆今週のメッセージVol.2「購買部員のキャリア形成」
  
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■ ☆日本最大の調達・購買界の交流会「バイヤーズハブ」のご案内
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この度日本最大の「バイヤーのバイヤーのためのバイヤーによる」
交流会第一回「バイヤーズハブ」が開催されます。

 日時:6月20日(土) 19時より
 場所:ZEST西麻布店
 会費:5000円

この会は購買ネットワーク会参加者同志が主催するもので、
通常の購買ネットワーク会は違った交流会形式の集まりになります。
今まで購買ネットワーク会は土曜のお昼に開催され、
お忙しい方々にはなかなか敷居が高かったかもしれませんが、
今回は多くの意識の高いバイヤーだけでなく、
バイヤー応援団とも交流ができる気楽な交流会になります。

是非ともこの機会をお見逃しなく!!

参加申込はこちらから
http://www.co-buy.net/modules/eguide/event.php?eid=35

アジルアソシエイツも100%応援しています。

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■ ☆今週のメッセージVol.1「見える化」
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“あなたの会社の見える化は間違っていませんか?”

最近「見える化」という言葉がよく聞かれます。

元々は工程管理におけるボトルネック工程の解決や
品質管理における品質改善などで良く使われていた
「目で見る管理」から進化してきた言葉だと思います。

「見える化」は購買・調達業務やコスト削減活動にも大きな寄与をします。
その点については次回のメルマガで書こうと思いますが、
最近の「見える化」ブームの中でどうも間違った「見える化」を
推進しているだけではないか?と思えるようなことが多々あります。
今回は「見える化」の間違えのない進め方についてポイントをあげていきます。

最近私は生活の中で、自分の健康管理の「見える化」をしていまして、
そこから多くの気づきがありました。
ですから皆さんにも分かりやすく「見える化」のポイントが
理解してもらえるでしょう。

あるテレビ番組で「計るだけダイエット」というダイエット方法が
紹介されたそうです。
これは大分大学で考案された
「一日二回、朝と夜の体重を記録し、体重の変化をグラフ化する」
つまり「見える化」することで、常にダイエットを意識し、
食事のコントロールや運動への意欲をわかせることで
ダイエットを成功させる方法です。

インターネットなどでも紹介されていてご存知な方も多いとは思いますが、
実はかなり成功率が高いそうです。

「計るだけダイエット」にも見られる成功のキーポイントは3点あげられます。
これは他の「見える化」にも共通した特徴と言えるでしょう。

それは
 1.比較する
 2.意識する
 3.管理する の3点です。

1.「比較する」は単に見える化するだけでは意味がなく
「比較する」ことが必要だということです。
「計るだけダイエット」方法でいうと朝と夜の体重の比較、
トレンドでの減量状況の把握(過去の体重との比較)、
それから目標体重との比較等があげられるでしょう。
「比較」方法としては
 ・時系列での比較
 ・他との比較
 ・標準との比較 があげられるでしょう。

企業経営では例えば事業部門収益にしても、前年比較、他部門比較をしなければ、
そのレベルが適正なのかどうかわかりません。
例えばコスト削減活動で携帯電話料金を削減しようとした場合には、
使用料が高いヘビーユーザーリストを作成します。
そして使用量に対して
「他の人に比べて使用量が多いですよ、無駄な使い方はありませんか?」
というような注意喚起がなければ、ただの数字の羅列になってしまいます。

2.「意識する」は前述の「比較する」にも関連しますが
「意識をさせる」ことができる「見える化」をしなければ意味がない、
とも言い換えられます。
「計るだけダイエット」は体重を計るだけでなく記録をします。
またそれをグラフ化することで無理のないダイエットができているか、
ちゃんと成果がでているかが一目でわかります。
この「一目でわかる」が大切なのです。
よく企業でやっている予算管理で、
収益やある経費が急激に減っている(増えている)ことがあります。
こういう場面で多くの企業では「何で?」と果てない原因究明が始まります。
数字をこねくり回して経費削減の意識を持つことはおざなりになってしまい、
長時間かけ原因究明に成功して、そこで終わり。よくあるケースですね。

これは私に言わせると「見える化」ではありません。

先ほどの携帯電話代であれば全社経費トータルで
「見える化」をしても意味がありません。
個人別の実績からリストを作り「比較できる見える化」を行わないと
「意識する」ことなんか不可能です。

最後の3.「管理する」は一番大切なポイントです。
日本語の「管理」という言葉はあまりにも抽象的なので、
ここでは「コントロールする」という言葉で考えてみてください。
また、ただ「コントロールする」ではなく
「コントロールできる」「見える化」を行うということを考えてください。

「計るだけダイエット」でも当然のことながら
何かをしなければ体重は自然には減りません。
ここでの管理可能な指標の代表は「摂取カロリー」と「消費カロリー」でしょう。
自分の体重を意識し(意識する)、体重が思ったように下がらなかったら、
「コントロール」しなければなりません。
そのためには一日何カロリー摂取したのか、また何カロリー消費したのか、
これが「見える化」できていれば、
より上手く「コントロールする」ことが可能となります。

つまり「昨日は飲み会で食べすぎたから今日は減らしておこう」とか
「昨日摂取しすぎたカロリーは今日ジムで消費しよう」とか、
「コントロール」できる「見える化」を同時に行うことが大切なのです。

最近はWebで一日の摂取カロリーを計算できるツールも無料で使えます。
また多くのレストランでもカロリー表示をメニューでしています。
しかし私が知る限り、それらを上手く使って記録し、
見える化している人は殆どいません。消費カロリーも同様です。
また自分の基礎代謝が一日何カロリーなのか知らない人も多いでしょう。
これでダイエットが上手くいかない、と嘆いている人は
ずぼらなだけではないでしょうか?

しかしいざ企業経営となると結果だけ見えるようになって
「見える化を進めています」というケースが多いと思います。
全ての指標を「見える化」する必要はありません。
手間を考えると効果的でも効率的でもないからです。
コントロール可能な「見える化」指標を設定することが重要なのです。

多くの場合、数字は数量×単価の掛算になります。
数量をコントロールできないものの数量や総額を
「見える化」しても意味がないのです。
また結果の数字だけを「見える化」しても意味がないのです。
手が打てる指標を見える化することが重要なのです。
部門別、経費別予算管理などはその最たるものですね。

結果の数字の管理自体が意味がないとは言ってはいませんが、
「コントロールできる」という視点を忘れてしまっては
そもそも「見える化」とは言わないのではないでしょうか。
間違った「見える化」は企業にとって悪い影響も与えます。

トップダウン型の経費削減活動で
会社全体のモチベーションが低下してしまう、
全社的なコスト削減意識が持てないまま悪者探しにつながってしまう、
数字を出すために多大な工数をかけている等々、
間違った「見える化」を進めることによる弊害を
いくつもの会社で私は見てきています。

我々は調達コンサルタントとして
多くの企業のコスト削減活動のご支援をしています。
これは意味のある「見える化」を行い「無駄を排除する」活動に他なりません。

このような活動はお医者さんも同じです。
お医者さんは患者さんの検査を行い「見える化」を行い
「コントロールできる」データを薬なり、療養なり、
その他の治療で「コントロールしていく」ことです。

企業のコスト削減活動における「見える化」の最大の効果は
「支出抑制」「無駄な出費の排除」です。
実は「見える化」は昨今のコスト削減活動における太い骨になっているのです。

今回は「見える化」に共通する一般的な3つのポイントについて述べましたが、
次回は特に企業のコスト削減活動における
意味のある「見える化」のやり方とポイントについて述べたいと思います。

(野町 直弘)
  
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■ ☆今週のメッセージVol.2「購買部員のキャリア形成」
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先日、あるお客様から購買部の人材育成についての相談がありました。
その中で、人材育成メニューを考えるにあたっては、
購買部員がどのようなキャリアを歩んでいくのか、といった
「購買部員のキャリア形成」の想定が必要ですね、という話になりました。

一方、弊社として購買部員のキャリア形成に関しては、
既にレポート発行しておりますが、
米国のCPO(Chief Procurement Officer)などをご紹介して、
購買部員のキャリアのゴールの一つはCPOとなるべきである、
と提言しております。

しかしながら、このお客様は直接材、間接材の両方を
購買部の守備範囲としているということもありますが、
いろいろと議論していく中で、
一律に全ての購買部員のキャリアを定義していくのは、
少し難しいのではないかと感じました。
また、今回お客様からご指摘をうけたのは、
お客様企業では、
購買部が独立した一部門としてキャリア形成の
ゴールたる地位を築くのには少し時間がかかるということと、
日本のジェネラリスト志向の人材育成の方法は
すぐには変わらないのではないか、という点でした。

このような話の中で、私個人としては
現在の日本国内の中堅〜大手企業での購買部員のキャリア形成は
2通りあるのではないかと考えます。

1つ目は品目をベースにしていくキャリア形成していくパターン、
2つ目は購買マネジメント手法をベースにキャリア形成していくパターンです。

1つ目のパターンですが、
キャリア形成のゴール(もしくはマイルストーン)は、
事業部門長となります。このパターンの場合は、
取り扱う購買品目を軸にしてキャリア形成していきます。
とくに直材の購買担当部員の方が該当するのではないかと思いますが、
品目を軸にして、購買横断的な知識はもちろんのこと、
購買品目そのものの知識、生産管理の知識、
サプライヤ業界の知識を身につけていきます。
そのためには、その品目の生産・製造部門や営業部門を
ローテーションしていくのが、
キャリア形成に向けてよいのではないかと思います。

2つ目のパターンですが、
キャリア形成のゴール(もしくはマイルストーン)は、
経営企画部門長となります。
このパターンの場合は、購買マネジメントの手法をベースにして、
キャリアを形成していくということになります。
様々な品目のバイヤーを経験すると、各品目の知識がつくのは当然ですが、
それに加えて、会社全体の支出の流れがよく把握できるようになりますし、
社内の多くの他部門と連携するようになるので、
社内人脈が広がり、社内事情にも精通してくるはずです。
さらに、購買マネジメントを実施する中で、
支出をデータ化して分析するといったことや、
業務の問題点を改善したり、規程を作成したりといった
標準化や統制をはかっていくというノウハウやスキルが身につき、
このノウハウやスキルは他の管理部門でも共通する部分が多いと思います。
また、昨今の経済事情の中、
企業成長が鈍化している影響もあると思いますが、
経営企画部門の主たるミッションが、
事業ポートフォリオの整理や新規事業開発といったところから、
管理部門の強化や支出抑制にシフトしています。
この点も私が購買部員のキャリア形成のゴールを
経営企画部門長と指摘する根拠の1つになっています。

別のお客様で、中途採用で経営企画に採用された方ですが、
最初に購買に配属された方がいらっしゃいました。
その方は、配属先をいわれたときは、
「なぜ購買なのか?」と疑問に思われたようでした。
しかし、いざ購買業務をやっていくと、
会社の支出の数字の流れがよく理解できる、
具体的にどのような品目をどの部署が購入しているのかがよくわかる、
購買業務のルールなど会社全体の仕組みが未成熟であるということがよくわかる、
ということで、
「会社全体を理解するという意味では、本当に購買に配属されて良かった」
とおっしゃられており、私も嬉しく思いました。

購買部員の人材育成やキャリア形成に関して、
ご検討されている方は多いと思いますので、ご検討の一助になれば幸いです。

(江本 真一)

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