2009.4.10号
「調達本出版ものがたり/カッコいい購買部」
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「目指せ!購買改革!!」
〜調達購買マネジメント最前線〜
──────────────────────── 2009.04.10 ───
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☆今週のメッセージVol.1「調達本出版ものがたり」
☆今週のメッセージVol.2「カッコいい購買部」
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■ ☆今週のメッセージVol.1「調達本出版ものがたり」
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既にメルマガ等でもご連絡させていただいていますが、
私の二冊目の著書である「調達・モノを買う仕事」(日刊工業新聞社)が
3月の中旬に出版されました。
一時期7&Yのビジネス書ランキングで4位まで上がり
それはそれでびっくりしましたが、
まあ長続きしないのは読者層が狭いことなのかな、とも思っています。
同じ時期に、坂口さんの三冊目の新書
「会社の電気はいちいち消すな」光文社新書が発刊されました。
また、2009.3.30日号のプレジデント誌には
『鬼バイヤー激白!「切り捨てられる営業」特徴20』の特集で
購買ネットワーク会の代表幹事であられる小南さんと赤岸さんが
大々的に取り上げられています。
またもや私事で申し訳ありませんが、
日経Tech-on!の「設計魂と購買魂」は好評を博しているようです。
http://techon.nikkeibp.co.jp/column/buyer/
このように最近では各種メディア等への露出も増えてきました。
また坂口さんや私のような特定の人物だけではなく、
多くの現役バイヤーにそういう機会が増えてきていることが、
その特徴として上げられると思います。
こういう時代ですから、
回りの人からよく冗談半分で「印税生活ですね!」とか
「仕事がいっぱい来るでしょう!」とか冷やかされるのですが、
全くそんなことはありませんね。(笑)
それよりも実感としては
一冊の本を出版するのは本当にたいへんなことだということです。
これは何も原稿を書くことだけではありません。
本の構想・企画から始まり、出版社の編集の方との調整、
だいたいの目次つくり、企画案のブラッシュアップ、企画案の承認、
原稿作成、初稿版作成、校正、二稿版作成、校正、
最終校作成、校正、出版と言った流れで構想から実際の出版まで
短くとも半年はかかります。
これはあくまでも著者側からの作業の視点で見たものだけで、
出版社側の作業の視点で考えるともっと多くのプロセスがあるのでしょう。
またそもそも、本を出版してもらうこと自体にハードルがあります。
一回でも出版をしたご経験をお持ちの方はご存知でしょうが、
出版することは出版社側のリスクになります。
そのため、売れる見込みがなければ出版することはできません。
また、販売のリスクを考えると、
初版の印刷冊数のうちの何冊かを著者が
あらかじめ買い取るという契約をするケースもあります。
自費出版とは、出版にかかる費用の殆どを著者が負担するものです。
そもそも「購買本を世の中に発表したい」という思いから
数多くの出版社の方に企画を持ち込んだのは、3年半前のことでした。
その企画は「世界一のバイヤーになってみろ!」というメルマガで
バイヤー界に新しい風を吹き込んだ坂口さんと私、他2名の合計4名の
現役バイヤーおよびバイヤー出身者の共著ということで、
坂口さんのエッセー+解説という形で今までにない購買の世界を分かりやすく、
かつ面白く伝えることを考えたのでした。
しかし、「購買・調達」分野の出版物で尚かつ、
小説風の出版物は前例がないこと、売れないリスクが高いこと、から
多くの出版社さんから断られてしまいました。
購買本がどの程度売れるのか?
そもそもこの分野の専門書が少ないこともあり、
どの出版社さんも乗ってくれなかったのです。
専門書もしくは、分かりやすい基礎解説本
(業界的には、はしご本というそうです)であれば
ある程度買取を条件で出版できます、という出版社さんもあったのですが、
我々としては当初の構想を崩したくなかったのです。
そうこうしているうちに原稿だけは書ききりました。
これをPDF化してWebでのみ販売し始めたのです。
これが「世界一の購買部を作ってみろ!」だったのです。
2006年の年末のことでした。
(2008年3月に出版された「だったら、世界一の購買部をつくってみろ!」
という本の元になったものです)
そうこうしているうちに、
ある出版社さんの編集者が坂口さんのメルマガに興味を持ち
2007年4月に「調達力・購買力の基礎を身につける本」が出版されたのです。
これが大ヒットして今では何と第6刷です。
私も専門家ではないので良くは分かりませんが
出版の世界で再刷するのは全体の数%だそうです。
ましてや第6刷というのは大ヒットと言ってもよいでしょう。
同時期にアクセンチュアの「強い調達」という
マネジメント向けの購買本も出版され、同じように好評を博しました。
実は、この二冊の本が出版されたことで
今の調達本の出版ができるような環境ができてきたのです。
それまでは、「購買・調達分野には専門書がない(少ない)」と
言われていました。
これはそういう専門家が少ないということと同時に
マーケットニーズが少なく出版リスクが高いと考えられていたからなのです。
これをブレイクスルーするきっかけになったのが正にこの二冊の本でした。
その後は皆さんもよくご存知のように、
坂口さんは「会社の電気はいちいち消すな」で共著も含め9冊目を出版、
私も今回2冊目の出版をいたしました。
私は本を出版すること自体が目的ではありませんし、
本を出版したことで仕事が増えるきっかけになった、という実感もありません。
ただこのような時代になったことは喜ぶべきであると思っています。
今後坂口さんや私だけでなく、
数多くの現役バイヤーや購買・調達にかかる仕事に携わっている方々が
出版する機会が増えてくるでしょう。
多くの方々の洞察や理論、方法論、手法に触れる機会が増えてきているのです。
また逆にこのような機会を活かせる多くの方々がでてくることを期待しています。
(野町 直弘)
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■ ☆今週のメッセージVol.2「カッコいい購買部」
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アメリカの経営コンサルタント、
トム・ピーターズ氏が書かれた本の一節を紹介します。
トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦3
『知能販のプロになれ!』
(トム・ピーターズ著、仁平和夫訳)
(阪急コミュニケーションズ社、2000年、1,365円)
著者をご存知の方は多いでしょうし、
この本を読まれた方も多くいらっしゃると思います。
この本は、購買部など間接部門と呼ばれる部門にフォーカスを当てています。
そして、とにかく“プロフェッショナリズム”について、
これでもか、これでもか、と有効な示唆を与えてくれます。
もちろん原著からの和訳ですが、文章も読みやすいです。
(以下引用)
どの会社にも、非収益部門(スタッフ部門)があるが、
購買部も、財務部も、人事部も、経理部も、
できればないほうがいいという部署ではない。
どこも、知的資本の蓄積によって、
わくわくする付加価値を生み出す大事なところなのである。
そうなっていなければ、そうしなければいけない。
私たちはカッコいい仕事をしている、はずだ。
大事な仕事をしている、はずだ。
だったら、自分の仕事に情熱をもてないはずはない。
燃える経理部、燃える人事部、燃える情報システム部、燃える総務部・・・。
誰でも、かけがえのない人間のはずだ。
デキが最高のときは、
マーク・マグワイアやジョン・エルウェイに負けないぐらい、
多くの人たちを感動させているはずだ。
一般に、経理部や人事部や情報システム部や総務部は、
退屈な人間の集まりだと思われている。
これほど悲しいことはないし、腹の立つことはない。
私はカッコいいことをやっている(調子がいいときは・・・)。
みなさんだってそうだろう。
だったら、前例や慣例に縛られず、思いっきり暴れてやろう。
すごいところを見せてやろう。
(引用おわり)
一般に、営業や製造など「現場」と呼ばれる部門に対して、
購買をはじめ総務、経理、人事、法務、経営企画、情報システムなどは
「間接部門」、「スタッフ部門」、「管理部門」、
あるいは「バックオフィス」などと呼ばれます。
著者の示唆するとおり、現場部門からすると、
間接部門は例えばお役所のように感じられたり、
あまり歓迎されない部門であったりするかもしれません。
また、本来やるべきことをやって当たり前で、
ちゃんと仕事をしたからといって特に評価されることはあまりありません。
しかし著者は、これら間接部門こそ「プロフェッショナル」として、
自ら付加価値を創出していくべき、いや創出できる、と説いています。
また、そのヒントや考え方を平易な言葉で教えてくれます。
その一部が上記のフレーズです。
私はコンサルタントとして購買部門を支援する立場にありますが、
プロジェクトに入っていてふと、この一節が思い出されます。
まさにその通りと思います。
(別に“燃える購買部”にまではならなくてもよいですが)
一緒にプロジェクトを進める購買部門が、その道のプロとなり、
会社の中で評価され、そして感謝されること、
それが理想的な姿であると思います。
それが著者の言う、カッコよさなのでしょう。
この本には、プロジェクトに取り組むコンサルタントとしての心得、
肝に銘ずべきこともたくさん書いてあります。
コンサルタントでありながら、ともすると忘れてしまいがちな考え方を、
ちょっとページをめくるだけで改めて意識することができます。
もしあなたが間接部門の所属であれば、いや所属部門がどこであっても、
この本を手元に置き、時にページをめくってみてはいかがでしょうか。
仕事がちょっと行き詰まったような時はもちろん、順調な時にも。
(大塚 真太郎)
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