2008.7.25号
「バイヤーのゴールキャリア/バイヤー人材流動化について」
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「目指せ!購買改革!!」
〜調達購買マネジメント最前線〜
──────────────────────── 2008.7.25────
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☆今週のメッセージVol.1「バイヤーのゴールキャリア」
☆今週のメッセージVol.2「バイヤー人材流動化について」
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■ ☆今週のメッセージVol.1「バイヤーのゴールキャリア」
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今年も購買・調達部門向けアンケート調査を
社団法人日本能率協会さんと共同で行っています。
今回のアンケート調査結果は
私にとってショッキングな気づきが多くありました。
中でも企業の調達責任者についての調査結果はたいへん衝撃的でした。
以前より私は購買・調達部門の地位向上や
バイヤーのプロフェッショナル化支援を掲げていますが、実態として、
やはりまだ調達責任者の社内での地位は決して高いものではないようです。
もっと衝撃的だったのは、調達責任者の購買経験は10年未満が殆どであり、
他部署や他社からの異動もしくは転職者が多数を占めているという点です。
つまり購買部門を若いうちから10年位経験し、
その後他部門や海外子会社の経営を経験、
また購買部門に戻り、調達責任者へ、というような
購買・調達職のキャリアプランやゴールとなるキャリアがないのです。
多くの企業では、他部門からいきなり落下傘的に
経験があまりない人を調達部門の責任者にしてしまうのです。
そう言えば最近購買・調達部門長と話をしていて
「私は開発出身である」「私は営業出身です」、外資系企業では
「他社からの転職で一年前に来ました」という方が多いような感じがします。
これには二つの理由があると考えられます。
一つは購買プロパーの方の資質の問題。
つまり経営陣や人事マネジメントが購買プロパーの方の資質を
問題視しているということでしょう。
もう一つは他部門出身の方が今までのしがらみがなく
変革を起こしやすい、というポジティブなとらえ方です。
正直、これは私も頷けるような気がします。
しかし、このようなバイヤーのゴールキャリアがない状態が
今後も続くとどうなっていくでしょうか?
私の周りには素晴らしいプロフェッショナルバイヤーと
そうでもないバイヤーの2種類の方がいらっしゃいます。
鬼沢さんのメルマガでも以前取り上げていましたが、
この格差が年々広がっていっているように感じます。
非常に優秀なプロフェッショナルバイヤーは
会社内での自分のポジションに満足しないようになってくるでしょう。
逆に今でも外資系企業を中心にバイヤーや
バイヤーのマネジメント職の求人は多く完全に売り手市場の状況です。
このままでは、国内企業の優秀なプロフェッショナルバイヤーは
社外に活躍の場を見出すという選択をするのではないでしょうか?
以前取り上げたOJTの崩壊ではないですが、
より一層ノウハウの継承ができなくなり
結果的に日本企業の競争力はなくなっていきます。
企業経営者や人事担当役員が購買部門のような専門職の
ゴールキャリアを作ることは急務な課題なのです。
(野町 直弘)
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■ ☆今週のメッセージVol.2「バイヤー人材流動化について」
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今日は、主に中堅製造業の購買担当者向けのセミナーに
出講させていただいて考えたことについて話をします。
セミナーテーマは、製造業の購買の基礎についてでしたが、
休み時間に受講生の方々から話をお聞きして、
中堅企業のバイヤー業務の難しさについて気付かされました。
中堅企業のバイヤー業務の難しさは、次の3つです。
・バイヤー企業の規模による力を使えない
・守備範囲が広い
・コスト削減圧力が強い
1番目の“バイヤー企業の規模による力を使えない”とは、
具体的には、中堅企業は大企業に比べて購入ボリュームが小さいため、
サプライヤとの価格や納期交渉が難航する。簡単に言うと、
サプライヤがなかなかいうことを聞いてくれないということです。
2番目の“守備範囲が広い”とは、
中堅企業は、大企業ほど購買に人員を配置できないので、注文書発行から
契約交渉や在庫管理まで1人何役もこなす必要があるということです。
3番目の“コスト削減圧力が強い”とは、
大企業の下請けが多いためか、バイヤーに対するコスト削減圧力が
大企業よりもはるかに高いということです。
このような厳しい環境の下で、
中堅企業バイヤーは、能力を磨かれているように見られました。
むしろ、企業の看板で仕事をしている大企業バイヤーよりも
能力の高い人の比率は高いのではないでしょうか。
一方で中堅企業バイヤーの待遇は大企業バイヤーよりも
見劣りするというのが現実のようです。
日本では、まだバイヤーの流動化は途上ですが、
能力(知識のみでなくマネジメント能力も含めたもの)のある
バイヤーであれば、中堅企業から大企業のCPOにヘッドハントされるくらいの
流動化が起こってもよいのではないかと思います。
なぜなら、能力を磨いた人が階層を上昇できるチャンスがあることが、
職業としてのバイヤー全体の底上げにつながるからです。
このためには、企業の壁を越えてバイヤーの能力を
客観的に評価する仕組み(資格制度はあくまでその1部ですが)が、
世の中に必要なのではないかと改めて思いました。
以上、セミナーに出講しながらバイヤーの流動化について考えて見ました。
(鬼沢 正一)
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