2008.6.13号
「人材採用と人材育成/バイヤー出身の小説家について考えたこと」
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「目指せ!購買改革!!」
〜調達購買マネジメント最前線〜
──────────────────────── 2008.6.13────
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☆今週のメッセージVol.1「人材採用と人材育成」
☆今週のメッセージVol.2「バイヤー出身の小説家について考えたこと」
〜バイヤーにとってのストーリー作りの重要性〜
☆プレスリリース:実習型「現場学トレーニング」の提供を開始
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■ ☆今週のメッセージVol.1「人材採用と人材育成」
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4月にアジルアソシエイツで
「購買人材の育成」をテーマにセミナーを開催しました。
元々狭い会場ではありましたが、
数日の間に50名を超える方に出席のお申込みをいただき、
当日も約50名の方にご参加いただくという盛況なものとなりました。
これは各企業での購買人材の育成が大きな課題になっているということの
裏返しであるとも言えます。
購買の人を巡る問題は大きく人材の「質」と「量」の問題に分けられます。
「量」の問題は後ほど取り上げますが、まずは「質」の問題です。
大きな課題は3点あります。
1.そもそも購買部門メンバーのための教育プログラムが整備されていない。
もしくはプログラムがあったとしても不十分である。
これはセミナー当日ご出席者の方に問いかけさせていただきましたが、
約50名参加の方で「教育プログラムが整備されている」という方は
ほんの数人という状況で、大多数の企業さんでは教育プログラムすら
整備されていないという状況が実態のようです。
企業さんによっては「教育プログラムはあるが、不十分である」という
ご認識を持たれているケースも少なくありません。
このようなケースでは、そもそも購買人材に必要なスキルが定義されないまま、
単発的な積み上げでプログラム化されているのが問題の中心だと思います。
2.今まではOJT中心で培ってきた所謂現場学的な「ノウハウ」や「立ち回り方」
(いろいろ考えてみたのですが、この言葉が一番適切かもしれません)を
教える場がなくなってきており、絶対的なスキルが不足しつつある。
これは以前からいくつかのお客さんでも聞く話だったのですが、
正に「OJTが崩壊しつつある」状況のようです。
サプライヤ選定の数々の現場、納期遅れの対応の現場、
品質トラブルの対応の現場、取引先の経営危機に対する対応の現場、
価格値上げ対応の現場、これらの現場経験での有効な「立ち回り方」が
OJTで習得できないのであれば、
何らかの体験、教育でそれをカバーする必要があるのは至極当然な話です。
3.社外研修プログラムを活用したいが適切なプログラムがない(不十分である)。
これは私共も含めての話で耳が痛いのですが、
通常は社内講師が中心であるものの、
プログラムによっては外部の研修を受けさせたい。
ただ受けたい、受けさせたいものの選択肢が不十分であるということで、
これもいくつかのお客さんに指摘されました。
現状社外研修プログラムが不十分であるか?ということについては、
私はかなりのプログラムが整備されていると思います。
しかし、どのプログラムを受けたいか?という点に関して
選択肢が限定されるというご意見は尤もだと思います。
つまり、テーマや講師、簡単な内容はわかるものの、
そのプログラムに参加することで、目的が達成できるかどうかが分かりにくい。
というのが正確なところではないかと思います。
これらの3点の課題に対して
細々ながらアジルでも色々な取り組みを始めています。
教育プログラム作りや、OJTに代替するような
「現場学トレーニング」サービスの提供、
適切なプログラム作りのための活動、等々。
やはり昨今の調達・購買部門の主要課題である
「人材育成」の問題は我々にとっても
避けて通る訳にはいかないと思っています。
最後に「量」の問題。
これはかなり重症です。
実は私自身は10年以上前に大企業をドロップアウトした立場なので
あまり把握していなかったのですが、
先日出身企業のOB会があり、そこで再認識しました。
多くの企業(特に製造業)で新規採用を抑制した結果、
30代前半から40代前半〜中盤までの人員が妙に欠如しているという事実です。
バブル経済以降、日本の労働市場は急速に流動化するとともに、
新規採用の抑制や企業の人気不人気等もあり、
従来のピラミッド構造がゆがんでいます。
こういう状況下で如何に「質」を高めようとも
その前提となる「人がいない」ということでは、
「質」を高めることはできません。
先の私の出身企業の場合は60才定年制はとっているものの、
「もっと働きたい人」を積極的に引き止める方向に動きだしたようです。
我々も日頃、肌身で感じているのが
採用の難しさと採用に関するコストの高さです。
「業績が苦しくても頑なに新卒採用を安定しておこなう」という
ある企業の事例を昔雑誌で読んだ覚えがあります。
スリム化をするにしても社員の年齢等の構造はキープするという
人材戦略が背景にあったと思います。
今考えてみると、
人材の「量」の問題は短期的な収益改善を目指すことがもたらした、
大きな「2007年問題」として、その対応が今後の企業の
10年間の競争力を決めていく大きな要因になっていくでしょう。
正に日本の経済、産業を取り巻く中長期的な経営課題と言えます。
(野町 直弘)
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■ ☆今週のメッセージVol.2
■□ 「バイヤー出身の小説家について考えたこと」
■□ 〜バイヤーにとってのストーリー作りの重要性〜
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バイヤー出身の小説家は“ほとんど聞いたことがない”という方が
ほんとどだと思います。
私の知っている限りでは、津本陽さんが、唯一バイヤー出身の小説家です。
(日経朝刊に連載された織田信長の伝記「下天は夢か」を始めとする
歴史小説で著名な方です)
津本陽さんは大阪の化学メーカーに入社後、購買課に配属となり、
退職までの約12年に、文具から始まり、セメント、ペンキ、
鋼材などの購買を担当されたそうです。
以前、私が読んだ津本陽さんの書かれたエッセイに、
“購買の仕事をする中で文章を書く訓練をしたことが、
もの書きの仕事に役立っている”
という趣旨の文章があったことを覚えています。
この文章を読んで、バイヤーには、ストーリーを作ったり、
表現したりすることが苦手な人が多いですが、
このスキルは現在のバイヤーにとって
結構重要な位置を占めていることに思いいたりました。
なぜなら、原材料高騰のような難題を解決するために、
新しい方式(新購買方式や代替材料)を導入したりする際には、
サプライヤや社内の様々な部署を説得したりすることが必要であり、
このためにはストーリーを考えたり、表現する能力が必須だからです。
サプライヤとの交渉や社内のキーパーソンの説得にあたっては、
筋道だっていることは当然ですが、聞いていて面白いこと、
意外性があること、流れるように頭に入ってきて
心の底から納得させることは、非常に重要です。
できるバイヤーは、この能力に長けていて気持ちよく周囲を動かし
成果を上げていたことを覚えています。
一方で官僚的だといわれた(成果を上げることなかった)バイヤーは、
“規則だから”とか“トップの指示だから”といって、
自分の頭で考えたストーリーで周囲を動かすことが少なかったようでした。
即ち、ストーリーを考え、構築する能力はバイヤーにとって
重要な交渉や説得するスキルの重要な一部を担っていると言えます。
今までの大企業のバイヤーは、自らが主体的に周囲を動かすことができなくても、
ある程度の仕事はできました。
しかし、昨今のように、原材料の高騰、供給難を始めとする
売り手側の圧力が急激に強くなっている時代には、
バイヤーの社内外に対する交渉力が問われます。
従って、ストーリー作りのできるバイヤーの重要性は
益々高まっていくことでしょう。
今日は、バイヤー出身の小説家の話から、
バイヤーにとってのストーリーの重要性について考えてみました。
(鬼沢 正一)
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■ ☆プレスリリリース:実習型「現場学トレーニング」の提供を開始
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アジルアソシエイツでは国内初となる、短期間での実務習得を目的とした
実習型「調達・購買現場学トレーニング」、
および業務や人材育成環境に応じて個別の研修プログラムを作成する
「調達・購買教育プログラム開発サービス」の提供を開始いたしました!
詳細は下記の弊社プレスリリース(2008/5/29)にて。
http://www.agile-associates.com/2008/05/post_31.html
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