2008.5.2号(コスト高騰の圧力に勝つ/英国ブレア改革を思い出して考えたこと
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アジルアソシエイツが講演するセミナーにお越し頂いた方々、
その他の機会に名刺交換をさせて頂いた方々にお送りしています。
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「目指せ!購買改革!!」
〜調達購買マネジメント最前線〜
──────────────────────── 2008.5.2 ────
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☆セミナー報告のお知らせ
☆今週のメッセージVol.1「コスト高騰の圧力に勝つ」
☆今週のメッセージVol.2「英国ブレア改革を思い出して考えたこと」
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■ ☆セミナー報告のお知らせ
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4/15に開催されましたセミナー
「これからの購買人材育成のあり方」の報告詳細を
弊社サイトにアップしました。
是非ご一読願います。
http://www.agile-associates.com/seminar080415_report.htm
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■ ☆今週のメッセージVol.1「コスト高騰の圧力に勝つ 」
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昨年の調達・購買部門調査
(http://www.agile-associates.com/2007/09/2007_1.html)でも
「コスト削減よりもコスト上昇」しているという企業が
全体の約4割を占めているなどの結果がでており、
近年の企業、中でも調達・購買部門はより苦しい環境下で
日々業務を遂行していることが指摘できます。
考えてみると、戦後〜1990年代までの日本経済は
インフレを伴った経済成長、つまり右肩上がりの構造でしたが、
バブル崩壊以降2000年代初頭までは、円高&成長なきデフレ構造でした。
企業も社会一般もこのような、昨今のコスト上昇に対する免疫ができておらず、
右往左往しているのが実態ではないでしょうか。
このような環境下、
調達・購買部門の役割は以前にも増して重要視されるとともに、
難易度が上がっています。
以前のように“簡単な交渉や競合させる”と言った
単純なコスト改善では限界が来ているからです。
私は以前「トータルコストの最適化」を図ることで
相対的なコスト削減を推進すべきであると述べましたが、
その一つとして資産や資源の再利用が上げられます。
4/19日の日経夕刊一面に
「外食各社に再利用拡大−コスト削減効果も−」という記事がでていました。
この記事の抜粋です。
「外食企業の間で食品リサイクルへの取り組みが広がっている。
Sは廃油をトラック用の燃料として再利用する。
Dはコーヒーかすをバイオ燃料にする実験を始めた。
・・・食品リサイクルが軌道に乗ればコスト削減効果が見込め、
サービス向上につながる期待もある。・・・」
元々、環境対策はどちらかというとコストアップにつながるが、
企業の社会的責任として進めなければならない、
ということから始まっています。
しかし、最近ではこの記事で取り上げられるように、
「無駄を無くす=トータルコストの削減」につなげていく、という
前向きな取り組みが積極化されていることが推察されます。
以前私は自動車会社で
環境関連のビジネスに関する調査をやっていたことがあり、
その時に廃車スクラップ工場や
プラスチックリサイクル工場を見る機会がありました。
このようなリサイクル工場を見られたことがある方は
理解できると思いますが、通常の工場と変わらない多大な設備産業です。
廃車スクラップ工場などは、ラインが設置され、
一連の流れの中で鉄、アルミ、貴金属を分別回収し、
それを再利用可能な形に加工し、再出荷していきます。
このように、資源リサイクルには多大なコストが
特に収集・分別作業にかかっており、
事業として成り立っている領域はまだまだ少ないのが実態です。
つまり、日経新聞で取り上げられた事例が
必ずしもコスト削減につながっているとは考えにくいのが実態です。
ただ少なくとも以前のような「環境対策=高コスト」という意識から
「無駄の排除=コスト削減」に企業も社会も
変わりつつあることは間違いありません。
このような環境下、調達・購買部門は何をやっていけば良いでしょうか?
少なくとも今までの活動の延長である
「指定されたものを安く買う」
という機能だけではその役割を果たせないでしょう。
自社やサプライヤのコスト構造全体を俯瞰し、
なお且つ企業活動の無駄を排除していくための視点や活動が
欠かせなくなっていくと思います。
「それは環境部門の仕事・・」からスタートするのではなく、
コストや物の価値を見極めるプロとして、
現在の厳しい環境を打開するためにも
発想を転換する必要があるのではないでしょうか?
追伸)
日経情報ストラテジー2008年6月号の書評欄に
「だったら、世界一の購買部をつくってみろ!」
(http://www.agile-associates.com/books.html)が取り上げられました。
「強い調達組織の作り方 ・・・
(前略)調達部門を改革する際に直面するような課題を、
新任の調達担当者が奮闘する姿のストーリー仕立てで描く。
加えて、各章に解説がついているので、
場面をイメージしながら読めて理解しやすい。」
(野町 直弘)
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■ ☆今週のメッセージVol.2「英国ブレア改革を思い出して考えたこと」
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私には、小さい子供がいますので、
教育改革に関する記事を関心を持って読んでいます。
最近読んだ記事に、
“10年ぶりに学習指導要領を改訂し、
教育の充実のために1割程度授業時間を増やす”
との文部科学省のコメントがありました。
また、文部科学大臣は就任挨拶において、
“教育再生は一刻の猶予もならない”と述べています。
このような記事を読むと、私が必ず思い出すのが、
英国元首相ブレア氏の教育改革です。
(ブレア氏は10年前に英国の三大優先課題は何かと聞かれて、
“Education, Education and Education”と演説したことが有名です)
ブレア氏が教育改革で狙ったのは、
英国の伝統である一部私学エリート教育ではなく、公教育全体の底上げでした。
即ち、経済的な事情で、公教育しか選択肢のない子供であっても
一定レベル以上の能力に到達させることが、
国全体の競争力を向上させることにつながるというものです。
そこで、自分の仕事に立ち返って、
日本におけるバイヤー教育(知識以外の教育も含みます)は、
「エリ−ト養成に向かうのがよいのか?」
「バイヤー全体の底上げに向かうのがよいのか?」について考えてみました。
私は、次の3つの理由で底上げに向かうべきではないかと考えています。
・標準化が必要な職業であること
・再挑戦できる職業であること(あってほしいこと)
・公共性の高い職業であること
以下、それぞれについて説明します。
標準化が必要な職業であること:
日本の購買業務の標準化が進んでいないことが、
購買システム導入失敗や様々な業務の無駄を発生させている原因となっています。
標準化を進めるために、底上げは必要と考えています。
再挑戦できる職業であること:
再挑戦できる職業とは、例えば、健康上の理由で企業の購買職を辞めたり、
子育てのために一旦会社を離れた人であっても、
再度、別な企業に入って能力を発揮できる職業のことです。
これは、基礎的能力が一定レベル以上であってこそ可能であり、
再挑戦できる職業であることが、バイヤー全体の質の向上につながります。
公共性の高い職業であること:
バイヤーのサプライヤに対する影響力の強さは、
社会全体に対する影響の強さにつながります。
従って、職業意識の低いバイヤーの引き起こす社会に対する弊害は
かなり大きいものといえます。
このため、職業意識の低いバイヤーを減らしていくという意味においても、
底上げは必要と考えています。
3〜4年前までは、日本のバイヤーは教育や資格制度が未整備だったため、
全体の底上げというよりも、二極化へ向かっていましたが、
昨年当りから風向きが変わっているようです。
これは、これからのバイヤーにとって、よい傾向であると思っています。
今回は、最近の新聞記事を読んで、
バイヤー教育について考えたことを書いてみました。
(鬼沢 正一)
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- 2006.10.27号(内部統制とリスクマネジメント/進化する購買ネットワーク会)
- 2006.10.13号(調達・購買業務アンケート2006を終えて/依然解決されない開発購買)