2007.09.21号(日本人バイヤーの競争相手/調達・購買部門の問題は人手不足なのか?)

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        「目指せ!購買改革!!」     
      ?調達購買マネジメント最前線?
────────────────────────2007. 9 . 21───

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  ☆今週のメッセージVol.1「日本人バイヤーの競争相手
                       ?アウトソーサー?」
  ☆今週のメッセージVol.2「調達・購買部門の問題は人手不足なのか?」
  

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■ ☆今週のメッセージVol.1
□ 「日本人バイヤーの競争相手?アウトソーサー?」
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少し古いですが、2004年のISM年次大会の資料の中に、
購買BPOについて書かれた資料を偶然見つけましたので、
今回はその資料を読んで考えたことを書きたいと思います。
(資料の発表者は、Transprocureというフィリピンに本社を置く
購買BPOの会社です。アウトソーサーの視点からの発表資料でしたが、
改めて考えさせられることがありました。)

資料では、企業が購買BPOを推進する理由として、以下の5項目を
あげています。
1.購買は企業のコスト競争力を高める上で最重要な部署であるにも
 かかわらず、成果をあげていないこと
2.給与計算、人事、経理、ロジスティクスはBPOが進んだので、
 次は購買をBPOする段階にきていること
3.購買にかかる人件費の抑制
4.最新のITインフラ導入
5.購買Best practiceの追求

10年前に比べると、コスト低減の要請、ITインフラの導入、
内部統制への対応等々、バイヤーに要求されるレベルは、
かなり上がってきていると思います。
しかし、本年の「調達・購買に関する調査」結果からも
読み取れるように、マネジメントからの高い要求に応えられる
人材が充分育ってはいないと言えます。

この資料の中には、各国の人件費の比較表も掲載されていましたが、
日本はフィリピンの8倍でした。1/8の人件費で、最新のITインフラと
競争力のあるコストでの購買サービスの提供を受けられるのであれば、
購買BPOが加速するのは、自然の流れであると思います。
(日本では購買BPOは未だ進んでいないようですが。)

ここで、私が思ったのは、
「今後、日本人バイヤーは、高い人件費に見合ったサービス提供能力を
持つことが要求されるだろう。もし、それができないのであれば職を
失うだろう。」
ということです。

アウトソーサーのバイヤーも、最新のITインフラで武装した上に、
より高いサービスを提供できなければ淘汰される環境の中で
日々シノギを削っていますから、かなり手ごわい競争相手であると
予想されます。

過去のバイヤーの競争相手は、同期入社の連中位でしたが、
これからは世界のアウトソーサーのバイヤーを相手に
パフォーマンス競争をしていく時代になってくると改めて
思いました。

(鬼沢 正一)


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■ ☆今週のメッセージVol.2
□ 「調達・購買部門の問題は人手不足なのか?」
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既にご存知な方も多くいらっしゃると思いますが、
先日「2007年度調達・購買に関する調査」報告書を発表しました。

本年度も社団法人日本能率協会さんと共同調査をしています。
また、先日台風の直撃する中、日本能率協会さん主催の
「調達・購買革新大会」で同アンケート結果の報告をしました。

今回のアンケート調査のハイライトは2点でしょう。

1点は「CSR調達」についてフォーカスした調査をした点です。

その結果として、特に大手企業では71%が「積極的に推進している」、
「推進している」という回答をしており、「CSR調達」に対する
積極的な取組み姿勢と高い意識が感じられました。

そもそも今回調査テーマとして「CSR調達」を取り上げましたが、
「CSR調達」という言葉自体が使われていない企業が多いのではないか?
という意見もありました。
時機尚早かもしれないと、内心思っていましたが、意識の高さに
驚きました。

ただ、一方で「CSR調達」の構成要素は、「環境規制の遵守」、
「内部統制の確保および不正行為の予防」、「地球環境への配慮」が
トップ3を占め、従来のグリーン調達+コンプライアンス活動の
延長の活動として推進されていることが特徴的(言葉は変わったが
やることは変わっていない?)でした。

2点目は、調達・購買部門へのマネジメントの期待に関する
調査項目です。

昨年はJ-SOX法の施行などで、内部統制強化への期待が高かった
のですが、今年もコンプライアンス、内部統制、CSR調達等の推進が
高い期待を集めています。

既に調達・購買機能は調達品のQCD(品質、コスト、デリバリ)
だけではなく、+Coという4つの重要機能が求められていることが
わかりました。

一方で経営陣の期待に答えられているか?という設問に対しては、
全体の3割の企業が「答えられていない」という回答でした。

また、期待に答えられていない理由については、
「ある程度方策が抽出されているが、人員数および人員のスキルが
不足しており進まない」がダントツのトップでした。

それでは、人員増強すれば、問題は解決するのでしょうか?
人の問題はその通り、非常に重要な問題です。
ましてや、QCDは当たり前、追加グリーン調達、環境規制、内部統制、
近年の市況高騰に対してより大きなコスト削減を求められる、
という厳しい環境であれば従来から人手不足で悩んでいた企業に、
より人員が足りないという状況は間違いないでしょう。

但し、私は人を増やせば全てが上手くいくとは思いません。
またスキルの不足を教育等で補えばよいか?という問題でもない
ように思います。

むしろ、私はバイヤー個々人の「意識改革」の問題であるように
感じます。

バイヤーを取り巻く環境は日々変わりつつあり、同じ環境の下で
繰り返し行う業務など殆どなくなってきています。
このような時代のバイヤーは、「変化」を楽しめる人でなければ
ならないでしょう。

状況が日々刻々と変化しつつある状況を楽しみながら、
常に新しいやり方をトライしていく。
このような意識を持つことが、今現在のバイヤーに一番求められて
いることではないでしょうか?

アンケート調査結果にご興味のある方は、是非下記のサイトを
覗いてみてください。
⇒http://www.agile-associates.com/2007/09/2007.html

(野町 直弘)


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