2007.08.24号(環境物流について思うこと/バイヤー冥利に尽きる)

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        「目指せ!購買改革!!」     
      ?調達購買マネジメント最前線?
────────────────────────2007. 8 .24────

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  ☆「購買・調達革新大会」にて、
    2007年度「購買・調達に関する調査」の結果を報告します
  ☆今週のメッセージVol.1「環境物流について思うこと」
  ☆今週のメッセージVol.2「バイヤー冥利に尽きる」
  

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■ ☆「購買・調達革新大会」にて、
    2007年度「購買・調達に関する調査」の結果を報告します
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2007年9月5日(水)、6日(木)に開催される、
日本能率協会様主催の「購買・調達革新大会」において、
2007年度「購買・調達に関する調査」の結果を報告します。
(報告者:弊社代表取締役社長 野町直弘)

2007年6月から7月にかけて実施した購買・調達業務に関する
アンケート調査の結果を踏まえ、購買・調達部門の実態について
結果をご報告致します。

「購買・調達革新大会」の概要および詳細はこちらから
⇒http://school.jma.or.jp/pi/index.html

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■ ☆今週のメッセージVol.1
□ 「環境物流について思うこと」
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今日は、調達活動と関係の深い物流の話をします。

サプライヤの拠点から自社の工場までの物流は、
購買活動と密接な関係があります。
京都議定書発効後、CO2の排出規制がかなり厳しくなってきており、
電力使用抑制と物流の抑制がよく話題となります。

環境対応の物流改善として、よくあげられるのが
モーダル・シフトと共同配送です。

環境対策としてのモーダル・シフトの例としては、
CO2排出量を抑制することを目的として、トラックによる輸送から
貨物列車による輸送へと変更することなどがあげられます。

共同配送の例としては、
異なる企業が共同の配送便を立てて、運送する方式です。
この方式でも、輸送のための便を減らすことにより、
CO2排出量を削減することが可能となります。

上に述べた2つは、比較的単純に評価できますが、
私がいつも疑問に思うのは、多頻度小口納入のあり方についてです。
バイヤー企業にとって多頻度小口納入方式を採用することは、
在庫の最適化につながりますが、輸送回数が増加するため
環境負荷は増大します。
逆の言い方をすると、輸送回数を減らすと環境負荷は減りますが、
在庫は増加します。

従来JITや多頻度小口納入は、バイヤー企業にとって善とされて
きましたが、これからは、環境負荷の増加というマイナス面からも
納入方式を評価し、どの位の頻度の納入回数が、
在庫の最適化と低環境負荷を両立させるかを探究することが
必要となってきます。
(まだ発展途上の環境経済学という学問領域がありますので、
その領域でも研究が進んでいくのではないかと予想しています。)

この問題はバイヤーにとっては、相対立する課題を解決する
という意味で、頭を悩ますネタだと思いますが、
これからのバイヤーの取り組むテーマとしては、
チャレンジングなものだと考えています。

(鬼沢 正一)


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■ ☆今週のメッセージVol.2
□ 「バイヤー冥利に尽きる」
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私も現場のバイヤーの経験がありますが、
バイヤーをやっていて自分の仕事に満足した経験って殆どなかったな、
と思い出します。

どんな仕事もそういうものなのかもしれません。
ただ、前に坂口さん(世界一のバイヤーになってみろ!筆者)も
おっしゃっていましたが、
「バイヤーには万歳がない」ということです。
考えてみたら、そういう原体験が本当にないように思います。

価格決定がうまくいったとき、生産立ち上げのとき、
年度価格交渉がうまくいったとき、そのような時でも、
あまり「ああ、バイヤー冥利につきるな!」と思うことは
ないと思います。

例えば、交渉がうまくいったとしても、
営業のように「やった!」という思いはないでしょう。
「やった!」よりも「本当に大丈夫かな?」とか、
あまりにうまくいきすぎると「逆にだまされているのでは?」と
勘ぐることも多々あるでしょう。

バイヤーの仕事を考えてみると殆どが「逆境対策」です。
「値上交渉」、「納期遅れ対策」、「品質トラブル対策」、
「倒産対策」、「法規制対策」・・・etc。
こういう仕事が中心であり、所謂、普通の状態では
仕事が(実は)あまりない、逆に普通の状態が殆どない、
トラブルシューターとしての業務が中心だから、
「バイヤー冥利に尽きる」瞬間が味わえないのかもしれません。

ただそんな仕事の中でも、
「そういえば、こんなことがあったな」という瞬間が皆さんにも
あるかもしれません。
私の場合は、他部門の人やサプライヤさんとの信頼関係を
感じることでした。
「野町に任せておけば」、「野町さんにお願いすれば」
という信頼感と、それを達成した時の「有難う、よくやった」
という一言を聞いた瞬間が、やはり「バイヤー冥利に尽きる」瞬間
なのかもしれません。

そう考えると、今のコンサルタントという仕事も
同じかもしれませんね。
お客さんから一言「有難う。よく頑張ってくれましたね!」
という言葉をいただく、もしくは言葉がなくても、そういう思いが
伝わってくる瞬間を楽しみに日々仕事をやっています。

それから、これは蛇足ですが、
私は一人のコンサルタントであり、また会社経営者です。
私の社長冥利に尽きる瞬間は「社員の成長を感じる時!」ですね。
皆さんの「バイヤー冥利に尽きる」瞬間は、
どのような時なのでしょうか?

(野町 直弘)


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