2007.08.10号(バイヤーの特性/集中購買は何故進まないか?)

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その他の機会に名刺交換をさせて頂いた方々にお送りしています。

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        「目指せ!購買改革!!」     
      ?調達購買マネジメント最前線?
────────────────────────2007. 8 .10────

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  ☆「購買契約書作成基本セミナー」開催のお知らせ
  ☆今週のメッセージVol.1「高尚な交渉ゲーム」
  ☆今週のメッセージVol.2「バイヤーの特性2」
  

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■ ☆「購買契約書作成基本セミナー」開催のお知らせ
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2007年9月13日(木)、14日(金)に、日本能率協会主催にて、
「購買契約書作成基本セミナー」が開催されます。
(講師 :弊社取締役ディレクター 鬼沢正一)
ご興味のある方は是非ご参加下さい。

セミナーの概要および詳細はこちらから
⇒http://school.jma.or.jp/bin/schooljma/1_sai.cgi?code=1280

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■ ☆今週のメッセージVol.1
□ 「高尚な交渉ゲーム」
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先日、購買ネットワーク会で新しい試みをしました。
「交渉ゲーム」です。

参加者をバイヤー4チームとサプライヤ4チームに分け、
それぞれのチームに個別のシナリオを渡し、それを元に
交渉戦略の作成→見積りの入手→担当レベルの交渉(2回)→
部長レベルの交渉(1回)→最終妥結。
というプロセスで実施しました。

最終的にどのチームがどのようなプロセスで交渉を行い、
結果的にどのチームが一番安く(高く)購入したか、
で最優秀チームを表彰するようなゲームです。

私自身も以前ここまでのレベルのものではなかったですが、
交渉シナリオに基づく交渉ロールプレイを日本能率協会の
トレーニング等で実施したことはありました。
ただ、ここまで時間をかけてやったことは初めてでした。

結果としては、「非常に面白い!役に立つ!」ものだったと
思います。

交渉術は各バイヤー様々です。
ましてや普段は買う立場のバイヤーが売る立場のロールで
サプライヤ役をやっていたり、バイヤーの中でも各チーム内で
様々なスタイルの交渉術が見られたり、をベテランバイヤーが
若手バイヤーに交渉のやり方を伝授する光景もみられました。

何せ、皆、だんだん本気になってきます。

その中でも「交渉の順番」と「交渉をするかしないかという選択肢」は
実際のフェースtoフェースでの交渉現場以上に、重要なファクターで
あることを私自身も実体験しました。

当日は、供給側の供給量が購買側の購入量を全量カバーできない、
という前提でシナリオが作成されていたため、
結果的に物の必要量を買えないチームがでてくる筈だったのですが、
実際には、あるチームがウルトラCを出してきたため、
このシナリオ通りには運びませんでした。

それはそれで、たいへん興味深い結果になったと思います。
正に予測できない結果に驚きました。

私も外資バイヤー時代に米国流の「交渉術」のトレーニングを
受講したことがありましたが、
このようなリアルなケースに基づく現場感覚に溢れるセッション
ではありませんでした。

購買ネットワーク会のパワーにはいつも圧倒されます。

発起人であり、幹事の一員でありながら、
こちらで用意したセッションに対し、期待を超える盛り上がり方と
熱意が感じられると共に、何かを得て帰ろうという参加者の方の
意識の高さが、上手い具合に会の質を向上させているのでは
ないでしょうか?

この会の凄さは、また多くのことを学べる場になっていることです。
私も色々なセミナー、トレーニングをしていますが、
本当に意味のあるトレーニングとは、意味のあるコンテンツを
教え込むことではなく、参加者の学ぶ意識を高めることが
できる場作り、なのではないか?と思うようになりました。

まだ参加されていない方は是非参加してみてください。

「日本で一番ハードルが低く、ハードルが高い会」です。

次回は10月に開催予定です。

P.S.
購買ネットワーク会の発起人であり、
「世界一のバイヤーになってみろ!」の執筆者である坂口さんが
購買本、第二弾を発表されました。
非常に読みやすく、「買う」という業務を「仕入れ」と捉え、
上手な「仕入れ」の方法を解説しています。
是非ご購入を!
⇒http://www16.ocn.ne.jp/~fastska/bookshelf.html#shiire

(野町 直弘)


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■ ☆今週のメッセージVol.2
□ 「バイヤーの特性2」
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今回は、前回に続きバイヤーの特性について話したいと思います。
前回は、マイナスの特性を3つあげましたので、今回は、
プラスの特性を3つあげます。

1.ストレスに強い
バイヤーのプラスの特性の第一として、
ストレスに強いことがあげられます。

厳しい納期要求やコスト削減目標の達成等、
バイヤーは日々社内外の関係者との軋轢にさらされているため、
徐々にストレスに強い人になっていくと考えています。
逆に、網羅的に細事にこだわりすぎる人は、バイヤーには向かないと
言えるかも知れません。
とはいえ、全てについて大雑把であればよいかというとそうではなく、
緻密に対処すべきとことは徹底的に緻密に、手を抜くところは、
徹底的に抜くことができるバイヤーが成果をあげているようです。
(但し、手を抜くところを誤ると大失敗をしますから、
どこにフォーカスかをよくわきまえていることが前提条件といえます。)

2.仕事を離れるといい人
バイヤーのプラスの特性として次にあげられるのは、
仕事を離れるといい人が多いということです。

会社では、愛想が悪かったり、怖そうな顔をしていたりしますが、
一歩会社を出て、趣味のつりやゴルフの場になったとたんに
「いい人」になるということが特性としてあげられます。
上述したように、バイヤーは毎日強いストレスにさらされているため、
仕事を離れると本来の自分に帰り、こどものように遊べる人でないと
勤まらないのではと私も思っています。
某サプライヤの営業マンが、あるバイヤーと偶然休日に会って、
「別人のようだ」と言っていたことが印象に残っています。

3.物知り
3つ目のバイヤーのプラスの特性として、
物知りであるということがあげられます。

営業マン1人の扱う品目数や種類に比べて、
バイヤー1人の扱う品目数や種類は、格段に多いといえます。
1人前のバイヤーになると、
「モルモットから原子力まで」といわれるくらいに、
多岐にわたる品目と種類の購買を経験することができます。
(当然、企業によっては例外もあります)。

しかし、単なる物知りであるというだけでは、あまり役に立ちません。
遺伝子工学から物理学までの広汎な知識を駆使して、
社内との折衝や新規ソーシングの企画ができる能力のある人が、
バイヤーとして成功しているようです。
(専門性の高い商材において成果をあげているバイヤーに、
このタイプが多いと思っています。)

バイヤーの特性は、置かれた環境やもともと持っている素養に
よって様々です。
また、私があげた6つは典型例と考えていますが、
当然これだけではありません。

例えば、コミュニケーション能力が高くなくも、
ストレス耐性の強いバイヤーが成功する環境があるように、
環境と特性の組み合わせで、バイヤーの成果は決まってくると
考えています。

一度、自分の置かれた環境で、どのような特性(の組み合わせ)を
発揮すると成果に結びつくかを考えてみるのもよいのではと思います。

(鬼沢 正一)

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