2007.05.21号(購買コスト削減とPL/レアメタル調達について)
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「目指せ!購買改革!!」
?調達購買マネジメント最前線?
────────────────────────2007. 5 .21────
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☆今週のメッセージVol.1「購買コスト削減とPL」
☆今週のメッセージVol.2「レアメタル調達について」
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■ ☆今週のメッセージVol.1
□ 「購買コスト削減とPL」
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購買改革や購買コスト低減のプロジェクトを行っている時に、
よく今年の収益改善に対して「プロジェクト」がどれ位効果に
つながっているのか?という話題になることがあります。
コスト削減金額の試算方法はいくつかの方法論があり、
またあくまでも積上げ上の数値になる場合が多いので、
厳密に言うと「コスト削減額=PLの収益改善」となりにくいのが
実態です。
そもそも購買業務では品目、カテゴリ、アイテムという
カテゴリ分類で業務を推進しますが、
PLは勘定科目、費目、細目という分類になりますので、
綺麗に試算することが難しいとも言えます。
この差異に関しては、大きな理由がいくつか上げられます。
1.コスト削減品目によっては、PLにダイレクトに
ヒットするわけではなく、減価償却費として数年間で
償却されるため。
2.通常コスト削減額は前提となる数量条件×単価の削減額に
よって試算されるため、購入数量の前提が変わることがままある。
3.コスト削減の試算方法として、新規品の購入に関しては、
目標コストや類似品コストからの削減額を試算する場合があるため、
理論上コスト削減しているとしても、例えば前期のPLに対して
集積インパクトがでてこない。
4.3にも関わるが、購入する(支出する)品目が全く同じ
構成比でない場合が多く、構成比の変化を考慮しなければならない。
5.契約上でコスト交渉を行い契約単価は下げたものの、
都度発生するような購入で契約単価が適用されず、
コスト削減の実現がなされない。
他にも色々なケースが考えられますが、
主要な要因をあげますと上記の5点になるでしょう。
今日お話したいのは、第5項になります。
製造原価に含まれるような部品・原材料に関しては、
アイテム毎にマスター管理がなされていて、
自動発注が行われるため、多くの企業では、
契約単価の改定=発注単価の改定となります。
但し、工場や事業部毎に同じアイテムを
複数のマスター(事業部毎に)で管理していて、
同じサプライヤに異なった契約価格で発注が行われるケースは
存在します。
つまり契約価格をバイヤーの努力で改定したものの、
コスト削減の成果が刈り取れていないということになります。
一方、直材の世界でも横断的な戦略購買部門がある発注シェアの元に
交渉、契約を行い単価決定していたとしても、
必ずしも事業部の購買が最安値のサプライヤに発注を
行わないようなケースも見られます。
他方、間接材やMROなどの発注管理がシステム化されていない、
もしくは契約管理を集中化していない分野については、
「契約上のコスト削減=コスト削減の実現」につながらないケースは
多く発生しています。
まずは、例えばこれはMROの世界でよくあるケースですが、
継続的に購入している(会社として)アイテムや物品に関しても、
システムを通さないで発注を行ってしまう、
マスター化されていたとしても、それに気がつかず、
契約していないサプライヤから新規アイテムとして
購入してしまう、
というケースがあります。
もう一つのケースは、
案件の都度契約を行うような主にサービス系の商材(工事や
コンサルティング、業務委託、リース料、印刷費他)に関して、
ある時点で推奨サプライヤを選定し、
基準単価(時間単価や一枚あたり単価等)を決めたものの、
発注時点で、推奨サプライヤ以外に発注をしてしまう等により
契約価格が守られないケースです。
前者に関しても後者に関しても、何をどこに発注をするのか、
を発注の時点で何らかの方法で管理していく必要があります。
それができないとコスト削減が実現できません。
管理方法としては、プロセスで縛る方法と
システム的に縛る方法がありますが、
システム的に縛る方法には限界があります。
そう考えますと結局、何を買うか、どこに発注するか、
という2つの時点で何らかの集中的な管理を行う必要がでてきます。
この集中的な管理を如何に効率的に行っていくか?が、
現段階での購買管理や購買システム導入での最大のポイントに
なってきています。
ある意味、契約上のコスト削減はそれほど難しいことではありません。
一方で、コスト削減額を如何に利益にダイレクトにつなげていくか?は、
本当に難しい課題であると言えますし、当社でも色々な企業さんで
取組みをしている大きな課題の一つと言えるでしょう。
(野町 直弘)
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■ ☆今週のメッセージVol.2
□ 「レアメタル調達について」
■□
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新聞でも報じられていますが、
最近、バイヤーの頭を悩ませている問題として、
レアメタル/レアアースの調達があげられます。
間接材バイヤーの方にとっては、
あまり馴染みがないかも知れませんので少し解説します。
リチウム、インジウム、タングステンのようなレアメタル(希少金属)
、およびガドリウムやルテチウムのようなレアアース(希土類)は、
金額や量は他の原材料にくらべてかなり少ないですが、
多種類のハイテク製品に使用されています。
例えば、インジウムは液晶テレビの電極の材料として、リチウムは
電池の材料として使われています。また、ルテチウムのような
レアアースは、核医学を応用した高度医療機器の材料として
使用されています。
これらの材料は、採掘量が限られていること、
原産地も中国、旧ソ連やアフリカの一部の国家に偏在していることから、
その調達を難しくしているようです。
採掘地の政状不安により価格が大きく変動したり、
原産国の国策によって輸出規制を受けることで、
供給が急に難しくなることがあるためです。
私も一時期レアアースの調達を担当していた時期に、
中国の輸出税の変更の影響を受け、価格交渉に
苦労した経験があります。
その際に、特に中国は、自国のハイテク産業育成の見地から、
中長期的にはレアメタル/レアアースの輸出制限を勧めていく方向に
あると聞きました。
半導体をはじめとするハイテク製品は防衛産業の要でもありますから、
レアメタル/レアアースの供給が途絶えることになると、
軍事バランスも崩れることになり、産業の衰退よりも大変なことに
なると思っています。
これまでは、材料の調達というと、
原油や鉄鋼のような総原価に占めるインパクトの大きいものが、
バイヤーのメイン業務であると思っていました。
しかしながら今後数年間は、ハイテク産業の生命線である
レアメタル/レアアースをいかに調達していくかが、
バイヤーの重要課題になってくるのではないかと思っています。
具体的には、レアメタル/レアアース原材料供給ソースの多様化、
開発段階(=材料選定段階)からのバイヤーの参画、供給の難しい材の
サプライヤとの関係構築のような活動がこれからのバイヤーの腕の
見せ所であり、企業の競争力に貢献できるエリアではないかと
思っています。
(鬼沢 正一)
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