第26回 インターネットと公平性と透明性

先日僕の誕生日に実家から電話がありました。“なんか プレゼントでもくれるのか?”って思ったら、“金を貸してくれ!”とのこと。全然逆ジャン! 何なんだ??? 正月も帰ったけど 修理するほどぼろくないし。。
聞いてみると実家の隣でTVCMで有名なリフォーム業者が修繕工事をしていたそうです。その業者が急に来て、“お宅の屋根は沈んでる、すぐに工事しないといけない!”と脅かされ、ズカズカ家に入ってきて勝手に調べられてしまったようです。うちの実家は年寄り2人で住んでるので、何とも切り出せないまま こことここが壊れてるとか、いろいろ指摘されて、急に330万の見積もりと契約書を持ってきて、“ハンコを押してください“と迫られてしまったらしいです。金が無いといったら,“じゃー足場と雨どいの工事はサービスします”と言って急に値下げ。280万になり、“本当に壊れているんであれば 仕方が無い。。しかもTV CMをやっているような業者だから大丈夫じゃないか?“っていうことでハンコを押してしまったようです。ところが、実家はそれなりに蓄えはしていたのですが別件で貸すことになってて、足らなくなってしまったので金を貸してくれということでした。
あわててネットで調べてみたのですが屋根の工事ってせいぜい100万ちょっと、ひどくても200万位らしいです。しかも実家の屋根は2年前に修理したばかり。(その時もインチキくさかったらしいですが。) もっとよくネットで調べてみるとこの業者は同じ手口で屋根工事をして高額の工事代を要求している業者だというのが分かりました。掲示板に載っているだけでも4-5件同じ被害にあってる人がいます。
あわててクーリングオフの手続き方法を調べて実家に手続きをさせ、事なきを得ました。
後でいろいろ周りから聞いてみると、優良な業者がいる反面、こういった商法を取る業者がいてトラブルを起こしているようです。インターネットがあったおかげですぐに相場を調べることが出来て、またその業者の評判を調べ、またクーリングオフの手続きまで調べられることが出来た。ということで良かった良かったとなるのですが。
考えてみると、インターネットのおかげで情報が豊富となりグレーな部分がなくなってきたなー、下手な悪いことは出来ないなーと感じました。(特に僕は悪いことをしているわけではありませんが)一昔前だったら、自分が買った値段が高かったのかすらも分からないという状況でしたでしょうし。

企業がCIやコンプライアンス、インテグリティ等非常に気をつけるようになったのもインターネットによる情報の増加と情報の流通化とは無関係ではないでしょう。
となると益々各企業のコンプライアンス、インテグリティは大切になってきていると思います。我々のお客さんでもサプライヤさんを決める際の公平性や透明性を非常に気を使っていらっしゃいます。
我々も同じです。よくソーシング実行サポートサービスさせていただく際によくリバースオークションを活用しますが、一番気を使うのはサプライヤさんに対する透明性、公平性です。
取引や、取引先決定、お金の流れ等インターネットを活用することにより、すばやく川の流れるようにプロセスが進んでいきます。流れの速い川の水は澄んでいるように、どんどん透明性が高まっていっていると思います。
時代が進むに連れて益々公平性、透明性の重要性は高まっていくのではないか、と感じました。


2005年2月
取締役
小倉 正史